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そもそもデジタル田園都市とは?

デジタル田園都市国家構想とは~都市のデジタル化で持続可能な地域作り~<前半>

デジタル田園都市国家構想とは

現在、日本は長期的な人口減少になっています。この大きな要因の一つとして東京一極集中が挙げられます。東京では出生率が全国最低であり、東京に人口が集中するほど国全体の人口減少が進むという状態になっています。

そんななか、この東京一極集中を解決する一つの方策として、「デジタル田園都市国家構想」が政府より発表されました。このアイデアは、地方のデジタル化を推進することによって、ビジネス・教育・医療・交通などいったさまざまな分野にある課題を解決し、地方と都市の差を縮めるようとするものです。

今までも政府はスマートシティやスーパーシティなどの構想で都市のデジタル化を図ろうとしてきました。ところが、このようなデジタル実装をし、産官学が連携した新しい都市を描き・構築することなどは、大都市などの大きな自治体に限られる、と特に地域の中堅都市あるいは市町村では考えられてきました。
一方、デジタル田園都市国家構想では、なにもかもをデジタル化しモダンな都市を作るのではなく、地域ならではの環境や文化など、よいところを活かし特徴を出しながら、デジタル化によってさまざまな地方都市を活性化するという考え方です

デジタル庁による定義では、地域の「暮らしや社会」、「教育や研究開発」、「産業や経済」をデジタル基盤の力により変革し、「大都市の利便性」と「地域の豊かさ」を融合した「デジタル田園都市」を構築することです。そして、「心ゆたかな暮らし」(Well-being)と「持続可能な環境・社会・経済」(Sustainability)を実現すること、とされています。

では、このデジタル田園都市国家構想をなすデジタル田園都市とはどのようなものでしょうか、次の章でより具体的に見ていきましょう。

デジタル田園都市とは

デジタル田園都市とは、前述のとおり地方の魅力をそのままに、都市に負けない利便性と可能性をデジタル技術で実現する都市のことです。具体的には以下の変革を主に行い実現すると言われています。

■暮らしの変革

「子供達の未来を支える最高の教育を提供する」「ヒトを惹きつける魅力的な仕事を提供する」「生涯を通じたゆとりと安心のある暮らしを実現する」

■知の変革

「やる気のある地域大学・高等専門学校を知の中核にする」「地域の強みを生かした知見を集積して地域における官民学人材の好循環を生み出す」

■産業の変革

「次世代オフィス環境の実現をする」「スマート農業・医療・防災等を実装する」「地域の知と大都市を繋ぐ創業環境を実現する」

これらの変革を、公共サービス基盤やデジタルインフラなどのデジタル基盤によって支えます。
公共サービス基盤としては、生体認証・デジタル決済共通基盤・健康や医療データに関するサービスを一貫して提供するデータプラットフォーム基盤などがあります。デジタルインフラとしては、5Gなどの高速ネットワーク・ ガバメントクラウド・セキュリティなどです。

とは言っても、これらのさまざまな変革を起こすにはこでらのデジタルテクノロジーを使った基盤だけでは進みません。地方の都市にもさまざまな特色があり、それに合わせた住民に対するサービスを行う必要があります。
そのため、デジタル田園都市には地方の都市に合わせたさまざまなタイプが想定されています。

今回、そもそもどうしてデジタル田園都市国家構想が政府から発表されたか、なぜ必要なのか、またデジタル田園都市国家構想やデジタル田園都市とは何なのか?などについてお伝えしました。
次回はデジタル田園都市の実現に向けて行われる取り組みや、デジタル田園都市のさまざまなタイプなどについて解説します。

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