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デジタルの民主化とローコード・ノーコード開発とは?

デジタルの民主化とローコードおよびノーコード開発
~ローコード・ノーコード開発の特徴~<前半>

デジタルの民主化とは?

「デジタルの民主化」とは、デジタルを民主主義のようにさまざまな人に広げるというたとえで、一般的な事業会社においては、業務に最も精通している現場部門(非IT部門)の人材が自らデジタルを活用するという考え方です。 IT部門にかかわらず、現場部門などさまざまなところで「デジタルを活用し業務を変革できる」人材が増え、全社に広がると、会社自体がデジタルを活用しDXを推進できる文化に変貌していきます。
最新のIT技術を活用し変革を生み出そうとする企業では、DXを推進する部門だけではなく、社員ひとりひとりが部門の枠を超えて、自らの業務を見直し創意工夫をしながら、デジタルを活用しDXを推進していく「デジタルの民主化」が徐々に浸透しはじめています。

ローコード開発とは?

ローコード開発とは、ソフトフェア開発プラットフォーム(ツール)を利用し、システム上でソースコードをほとんど書かずにシステム開発を行うことを指します。
ローコードでは、プラットフォーム(ツール)のGUI(ビジュアルを重視して直感的に操作できるようにした画面)を使いながら開発を行います。プラットフォームによって機能や特徴は異なりますが、あらかじめ用意されている部品などを使って、Webサイトやブアプリなどを組み立てるように手軽に開発することができます。

手間や時間をかけずに開発を行うことができる観点では、手軽にサイトの設計と構築ができるCMS (WordPressなど)をイメージすると、ローコードのことを把握しやすいです。“アプリの開発費を抑えたい”、“市場のスピードや需要に合わせて素早くシステムを構築したい”といったニーズのある企業の担当者は、ローコード開発を検討してみるのも手です。

なお、従来のシステム開発手法は、システムエンジニアやプログラマーがパッケージソフトウェアや開発プラットフォーム(ツール)などを使わずに、イチからコーディング(プログラミング言語によるソースコードの記述)して開発を行う手法である「フルスクラッチ」が主流でした。これは、ソースコードをほとんどコーディングしないローコード開発や、後述するノーコード開発とは対極的な開発手法です。

ノーコード開発とは?

ノーコード開発とは、コーディングを一切行うことなく、アプリケーションを開発する手法です。ローコードでは、カスタマイズや複雑な処理機能の追加などに一部コーディングを必要としますが、ノーコード開発では、工程の大半を全くのコーディング無しで進めることができるため、従来よりも大幅に時間とコストを削減したアプリケーションの開発が可能です。

このようなコーディングを抑えたノーコード開発を支える開発環境・プラットフォームは、ローコード同様にほとんどがGUIによる画面表示と体系化された簡易な操作によって成り立っています。
これらGUIを主に使った開発環境・プラットフォームは、コンピューターへの指示・命令をアイコンやメニューボタンなどの視覚的要素を多く使い、たとえばドラッグ&ドロップなどの操作を組み合わせるなどして、直感的に行えるようになっています。

デジタルの民主化とローコード・ノーコード開発

ローコード・ノーコードによるシステム開発は、2010年頃より新しい開発手法として注目されはじめました。それまでは、システムを開発・構築できるのは、プログラミング言語のコーディングスキルを持つプログラマーなどの一部のエンジニアに限られていました。
ところが、ローコード・ノーコード開発の出現により、スキルを持つエンジニアのみしかできなかった従来のシステム開発を、非エンジニア(一般の人たち)にも解放したという観点から「デジタルの民主化」を推進するものとして、期待されています。

今回は、デジタルの民主化とローコード・ノーコード開発の概要についてお伝えしました。次回は特にローコード・ノーコード開発の特徴として、従来開発との違いやメリット・デメリットについて解説していきます。

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