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特化型AIの実践事例&未来展望

日本語で使える特化型AI ~NotebookLM・Gensparkほか~

分野別の活用実例:日本語特化型AIの実務展開

ここでは分野別に特化型AIの活用事例を紹介します。

教育・ビジネス現場で活躍する NotebookLM の資料要約機能

教育向けの活用(某特別支援学校)

兵庫県の某特別支援学校では、教職員向けに「NotebookLM 徹底活用術」のオンラインセミナーを開催しています。講義資料をアップロードし、要点抽出やメモ生成、QA機能などを通した授業支援強化が行われています

議事録自動化(ソフトバンク株式会社)

ソフトバンクでは社内会議の録音データを NotebookLM に取り込み、数時間分の音声を数分で文字起こし・要約。補聴や視覚補助が求められるケースでも活用が進んでいます

営業・マーケティングでは Genspark が商談支援に寄与

広告クリエイティブ(日本コカ・コーラ)

生成AIを活用した広告クリエイティブ制作に Genspark を導入。たとえばパッケージや販促画像、スローガン案などを自動生成し、マルチアイデア比較が瞬時に可能になっています。

社内チャットボット(パナソニックコネクト)

社内チャットボットとして Genspark を導入し、社員からの問い合わせ(仕様・マニュアル等)に AI が即座に回答。1日約数千回以上利用されており、検索時間が大幅に短縮されています

信頼性と図式化に強い Perplexity AI と Felo AI

ファクトチェック(某弁護士事務所)

ある弁護士事務所では、契約文面の類似条項検索や条文調査のために Perplexityを活用しファクトチェックを行っています。出典付きの要約提供により、調査・報告書作成の信頼性を担保しています。

資料の視覚化支援(大手IT企業)

大手IT企業では、オンライン研修教材の制作にFelo AIを活用。PDFやWeb記事をアップロードすると、チャート・図解で可視化する出力を生成し、説明資料作成の時間短縮に貢献しています。

資料作成・データ可視化の効率化に Napkin AI

フローチャート生成(某ベンチャー企業)

ITベンチャーにて、サービス要件定義の初期段階で Napkin AI を導入。自然言語で整理された仕様をフローチャートとして自動出力し、初期設計レビューの効率が向上しました

今後の進化と展望

最後に今後の特化型AI進化について、主にテクノロジー面からみてみます。

モバイル版・音声要約機能の普及(NotebookLM)

今後のAI活用は「視覚」だけでなく「聴覚」への広がりがカギになります。NotebookLMのような音声インタフェース搭載AIは、ビジネス現場の“ながら処理”や教育現場の“反転学習”などに浸透し、特にスマートフォン経由での情報消費スタイルを変革します。音声と視覚のハイブリッドUIによって、時間・空間に縛られない“移動中学習”や“会議即要約”が今後の主流となるでしょう。

業務エージェントの自律化(Genspark進化形)

特化型AIの最大の注目点は、タスク単位ではなく「業務単位で完遂できる」自律性です。GensparkのようなマルチエージェントAIは、最初から最後まで一気通貫で実行可能とする未来を描いています。今後は各社が独自プロンプト設計やAPI連携によって“社内AIワーカー”を配備する流れが加速するでしょう。

日本語LLMの精度向上による特定領域での最適化(楽天・東大などの研究)

Rakuten AI-7Bをはじめ、東京大学・理化学研究所などが開発を進める日本語特化LLMでは、文脈理解や業界用語対応が著しく進化しています。今後は、医療・法務・自治体文書など、特定領域に最適化された日本語モデルの活用が進み、公的業務や高度な専門領域でもAIが活用される場面が増えていくと予想されます。

フェデレーテッドラーニングとオンデバイス学習

今後、スマートフォンや業務端末がクラウドに頼らず独自にAI学習・最適化を行う「オンデバイス学習」が主流になる兆しがあります。フェデレーテッドラーニング(分散学習)との組み合わせにより、ユーザーの個別データは外部に送信せず、プライバシーを保ちつつAI精度を高められる運用モデルが企業内外で採用されていくと考えられています。これにより、セキュリティとパーソナライズ性の両立が可能になります。

まとめ

特化型AIは実務現場での導入が着実に進み、今後は音声対応やスマートフォン連携の進化により、さらに柔軟で身近なツールへと発展していくでしょう。そしてユーザーは各種紹介したAIなど、それぞれの強みを活かした選定が重要です。導入にあたっては、用途に応じた機能の有無やコスト、外部連携時のセキュリティ対策にも配慮が求められます。適切なAI活用により、業務効率化と付加価値の創出が加速し、競争力の向上に大きくつながると言ってよいでしょう。

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