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DX基礎用語IT部門

2026年1月5日

1年のスタートに!2026年のDXトレンド&注目キーワード〈前編〉

【新年特別企画】2026年のDXトレンド&注目キーワード

新年恒例となった『DXトレンド&注目キーワード』。今年も、DXによってビジネス・組織の変革を目指す企業が押さえておきたい最新の技術、手法、セキュリティ知識などを8つ厳選して紹介します。

現在、経済産業省が全てのビジネスパーソンを対象に「DXリテラシー」の普及を進めているように、DXを成功させるためには“知識”のアップデートが欠かせません。2026年のスタートに、是非ご活用ください!

〈1〉BANI

BANI(バニ)は、Brittle(脆弱)、Anxious(不安)、Non-linear(非線形)、Incomprehensible(不可解)という4つの単語の頭文字から取られた造語です。2000年代以降の時代を指すVUCA(ブーカ)に代わり、より不透明で予測困難な2020年代以降の社会・ビジネス環境を表すキーワードとして広く使われています。

BANIを象徴する出来事としては、まだまだ記憶に新しい新型コロナウイルスのパンデミック、米中対立やロシアによるウクライナ侵攻などの地政学的リスクが挙げられます。また、生成AIを始めとするテクノロジーの驚異的な進化も、今後あらゆる業界のビジネス環境を一変させる可能性を秘めています。

このような時代に企業が競争優位を確保するには、レジリエンス(柔軟性・回復力)を備えた“変化に強い”組織づくりが欠かせません。具体的には、柔軟性と拡張性に優れたクラウドの積極活用、経験や勘に依存しないデータドリブンな意思決定プロセスの確立といった取り組みが、その基盤して重視されています。

〈2〉バイブコーディング

バイブコーディング(vibe coding)は、生成AIに「こんな感じの機能を付けたい」「もっとワクワクするUIにしてほしい」など、感覚的な要望を伝えるだけでコードを生成させる、新しいソフトウェア開発手法です。バイブ(vibe)には“雰囲気”や“ノリ”といった意味があり、従来のような厳密な要件定義なしに開発を進められる点が特徴です。

大きなメリットは、プログラミング知識のない人でも、自分のアイデアを直接的に開発に反映できること。いわゆる「開発の民主化」を後押しする技術として注目が集まっており、社内でバイブコーディングを使ったアイデアアプリ開発コンテストを開催したり、新卒研修に組み込んだりする企業も出てきています。

一方で、生成AIは複雑な文脈理解やコード全体の整合性を保つ能力に限界があるため、複雑な機能や高いセキュリティ基準が求められるシステム開発では、コードを理解できる人材によるチェックとレビューが欠かせません。まずは、PoC(概念実証)やプロトタイプ作成など、アイデアの検証段階で試してみるのが賢明な活用法と言えるでしょう。

〈3〉インフォスティーラー

インフォスティーラー(Infostealer)は、PCやスマートフォンに保存されたID・パスワードやクレジットカード情報などを窃取することを目的としたマルウェア(悪意のあるソフトウェア)です。2025年に国内で相次いだ金融機関口座乗っ取り事件の主原因の一つに挙げられるなど、近年存在感を高めています。

主な感染経路と手口としては、メールの添付ファイル、あるいはWeb広告から誘導した偽のダウンロードサイトなどを介して感染させ、認証情報やキーボードの入力履歴、Cookieなどを収集して攻撃者に送信する、といった手法が挙げられます。

さらに最近では、Webカメラを乗っ取り、ユーザーが閲覧しているWebサイトの画面と閲覧中のユーザーを盗撮する「スティーラリウム」と呼ばれる亜種も登場しており、脅威は高度化しています。完全な防御は困難と言われていますが、基本的な技術的対策に加え、感染リスクの高い行動を防ぐための社員教育も欠かません。

〈4〉DEX(Digital Employee eXperience)

DEXはDigital Employee eXperience(デジタル従業員体験)の略語で、従業員が社内のIT環境(デバイス、ネットワーク、アプリケーションなど)を利用することで得られる体験全般を指します。

近年、IT・デジタルを利用する際に発生する不必要な労力やストレスは「デジタルフリクション」と呼ばれ、ビジネス上の課題とされています。DEXを改善することで、このフリクションを減らし、生産性向上につなげることが可能です。また、従業員エンゲージメント(愛着や貢献意欲)の強化や人材定着率の向上にも寄与することから、経営戦略上の重要テーマとして位置付けている企業もあります。

DEXの評価指標は、システムの操作性や使いやすさ、ネットワークの速度や安定性、必要な情報へのアクセスの容易さなど、多岐にわたります。最近では、従業員一人ひとりの利用状況やパフォーマンスに関するデータを社内システムから収集し、継続的な改善に活かせるDEX向けツールも登場しています。

前編はここまで。残りの4つのキーワードは後編に続きます!

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