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業務プロセス改善

2021年7月26日

DXにより、プロフィット部門としてのコンタクトセンターへ

コールセンターからコンタクトセンターへの変革<後半>

DXによるコンタクトセンター化

前回、コールセンターの効率化について述べましたが、今回はさらにDXを進め、コールセンターをコンタクトセンターとして高度化するために、最新のデジタル技術であるチャットボットを活用する例を解説します。

まず、チャットボットとは、音声やテキストによって、自動応答するソフトウェアのことです。一般的にはチャットを使ってテキストでやり取りするケースが多く、“チャットボット“とは“チャット“をする”ロボット“を組み合わせた意味の造語です。

■チャットボットを導入するメリット

・オペレーターによる問い合わせ対応件数の削減
通常お問い合わせに先にはFAQがありますが、あまり活用されていないケースも多いと言えます。チャットボットを導入すると、顧客からの問い合わせに対してFAQに誘導したり、サービスや商品に関するパターン化された質問に回答したり、前さばきをすることができオペレーターでの対応件数を減らすことが可能です。

・顧客満足度の向上
チャットボットはソフトウェアなため24時間365日稼働することができます。有人対応の時間外でチャットボットによる対応サービスを行うことにより、顧客へのサービスを向上することができます。
さらに、電話での対応に加えて、スマートフォンやパソコンへの対応も可能になり、顧客からの問い合わせの選択肢が増え、顧客満足度の向上にも繋がります。

・コンタクトセンターの品質向上
チャットボットを導入すると、テキストの対応履歴はデジタルデータとして記録されます。記録データには、満足度の高い対応やそうでない対応もあり、これを分析することで対応品質の向上に繋げることができます。

※なおチャットボットには以下の3種類があり、導入の目的などを検討し、導入の際にはそれぞれを連携させて組み合わせる必要があります。
 -シナリオタイプ(FAQなどのルールに沿った対応する)
 -AIタイプ(自然言語処理による最適な回答を選択し対応する)
 -有人タイプ(上記いずれでも対応が難しい場合、人によるチャットの対応を行う)

コンタクトセンターとして攻めのビジネスへ

前述のとおり、RPAなどの効率化に加えて、さらなるDX推進の手段として、チャットボットの装備をすると、顧客満足度の向上やコンタクトセンターの品質の向上が図れることが分かりました。これにより、顧客からの問い合わせがスムースになり、より製品やソリューションなどの拡大に繋がると考えられます。
さらにこのデジタルツール導入がもたらす大きな効果を解説します。

■データの活用によるDXが進む

チャットボット導入による大きな強みは、顧客とのやり取りをデータとして残すことができる点です。コールセンターでは、顧客の生の声は基本的に音声でしか記録することができず、活用が難しい面がありました。しかし、コンタクトセンターでは顧客とのやり取りをテキストデータとして保存することができます。
このデータには顧客の要望など貴重な情報が含まれており、これを分析することにより、サービス改善やマーケティング戦略に活用することができるようになります。
さらに、これらのデータを活用し、顧客に対してメールやSNSを使ってアプローチすることなども可能になり、コンタクトセンターとしての強みが増します。

■効率化によるコスト削減効果で人材活用が有効に

前述のとおりチャットボットの導入では大きな効率化が図れ、人件費削減などによりコスト削減効果が期待できます。これにより人材の教育や育成に投資することができるようになり、離職率の高さなどの改善にも繋がります。ひいては人材の活用も有効に図れるようになり、コンタクトセンターの強化が可能になります。

■まとめ

このようにデジタルツールを導入することにより、効率化のみならず、顧客の声を反映したデータを活用したDXを推進することにより、顧客とのコミュニケーション力が強化され、文字通り顧客とのコンタクトを行う、センターとして機能できるようになります。
その結果、コールセンターはコストセンターから、売上増加にも関与するプロフィットセンターとしてのコンタクトセンターへの変貌を遂げることができるでしょう。

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