デジタルトランスフォーメーションをもっと身近に

なぜ今、あらゆる企業にブランディングが不可欠なのか?

「選ばれる企業」は何が違う? DX時代のブランディング新常識

ブランディングと聞いても、「自社とは関係ない」と他人事のように考える方は少なくありません。その背景にあるのが、「ブランディングは大企業や老舗企業の専売特許」または「BtoBの商品・サービスには不要」といった根深い誤解です。

しかし、本来ブランディングは、企業規模や業種、商品・サービスの種類を問わず、あらゆるビジネスに不可欠な取り組みと言っても過言ではありません。とりわけ多くの市場で成熟が進み、競争が激化している現在、その重要性はかつてないほど高まっています。

ブランドの本来の意味とは?

そもそも「ブランド」や「ブランディング」とは何を意味するのでしょうか。

ブランド(Brand)の語源は、家畜の牛を他人の牛と間違えないように、牛のわき腹に押す「焼印」を意味する古い北欧の言葉「ブランドル(brandr)」と言われています。つまり、ブランドは「区別する」ためのものであり、ビジネスにおいても、自社や商品・サービスの「独自性」や、競合他社との「違い」を認識してもらうための手段となります。

「独自性」や「違い」を生み出すのは、商品・サービスの機能や品質といった目に見える要素だけではありません。顧客がその企業に抱く信頼感や安心感、あるいは「この企業の製品を選ぶことでセンス良く見られたい」といった自己表現の欲求など、目に見えない情緒的な価値もブランドを形づくる重要な要素になります。

そしてブランディングとは、こうした自社ならではの価値を明確にし、市場において独自のポジションを確立するための取り組みを指します。よりわかりやすく言えば、『ゴホン! といえば龍角散』という有名なキャッチコピーのように、「〇〇〇(悩み・ニーズ)と言えば〇〇〇(企業・商品・サービス名)」と認知される状態をつくること、と言えるでしょう。

ブランディングで得られる3つのメリット

ブランディングに取り組むことで、次のようなメリットが期待できます。

・競争優位性の確立

市場に自社ならではの強みや価値が浸透すれば、価格競争やスペック競争といった消耗戦から抜け出すことができます。BtoBの商品・サービスの場合は、顧客に課題が発生した際に「あの会社に相談しよう」と最初に思い出してもらえる「第一想起」のポジションを獲得しやすくなります。

・中長期的な収益の向上

顧客のブランドへの愛着や信頼が高まれば、購買頻度やリピート率、平均購入単価の増加につながり、LTV(顧客生涯価値)の向上も見込めます。また、ロイヤルティの高い顧客が増えれば、広告費をかけずとも、口コミや紹介を通じた新規顧客の獲得が期待できます。

・採用力の強化

人手不足が深刻化する中、採用力の強化は重要な経営課題です。ブランディングを通じて、自社が大切にする姿勢や価値観を明確化することで、その考えに共感する人材が集まりやすくなり、ミスマッチの低減や定着率の向上につながります。

このように、ブランディングは単に商品・サービスを売るためではなく、企業の持続的な成長に直結する取り組みです。しばしばマーケティングは「売れる仕組みづくり」と言われますが、その言い方を借りるなら、ブランディングは「選ばれる仕組みづくり」、あるいは「選ばれる理由づくり」と表現できるかもしれません。

変化するブランディングのあり方

ただし、実際にブランディングを成功させるためには、時代に合わせてその取り組みをアップデートしていく必要があります。

従来のブランディングでは、洗練されたキャッチコピーやロゴを作成し、テレビ・新聞・雑誌・ラジオといったマスメディアの広告を通じて、ブランドイメージを広く浸透させる手法が主流でした。しかし現在、こうした“見せ方”を中心としたアプローチだけでは十分とは言えなくなっています。その主な理由は、インターネットやスマートフォンの普及によって、消費者や顧客との接点の多くがオンライン化したからです。

今や、ブランディングの主戦場はWebサイト、アプリ、SNS、動画などに移行し、そうした接点での一つひとつの体験が、顧客のブランドに対する印象や評価を左右するようになっています。そのため、現代のブランディングにおいては、「何をどのように伝えるか」だけでなく、「IT・デジタルを通じてどのような体験を提供するか」まで設計することが極めて重要です。

例えば、どれだけ立派なブランドメッセージを発信していても、ECサイトで購入までのステップが面倒だったり、問い合わせへの対応が遅かったりすれば、顧客は不信感を抱いてしまいます。「顧客第一」をアピールしている企業であれば、なおさらそのギャップは際立ってしまうでしょう。

裏を返せば、こうした状況は、これまでブランディングとは無縁だった企業にとって大きなチャンスと言えます。多額の広告費がなくても、IT・デジタルを効果的に活用して体験価値を最大化し、顧客からの信頼を獲得できれば、大企業に負けないブランドを構築できる可能性があるからです。

では、具体的にどのようにIT・デジタルを活用してブランド体験を高めていけばよいのでしょうか。その実践的な手法とポイントについては、後半の記事で詳しく紹介していきます。

share
  • AI-OCRエンジンを採用、RPA連携による完全自動化のOCRサービス「CREO-OCR」
  • BizRobo!を月額6万円から利用可能、従量課金RPAサービス「CREO-RPA」
  • サービスデスク
  • プロセス管理
  • クラウドシフト
  • 人事給与
  • ハイブリッド購買
  • 情シス
  • 社労士
  • 会計士
  • Method
  • DXセミナー

記載された商品名・製品名は各社の登録商品または商標です。