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業務プロセス改善

2024年7月8日

バックオフィスだけじゃない!対顧客業務でのRPA活用事例

こんな意外な活用法も!?まだまだ広がるRPAの可能性<前半>

こんな意外な活用法も!?まだまだ広がるRPAの可能性/バックオフィスだけじゃない!対顧客業務でのRPA活用事例

RPAに関するよくある“誤解”

DX推進企業のみならず、IT・デジタル活用に積極的な企業の多くで導入されているRPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)。さすがに一時の「バブル」とまで呼ばれた盛り上がりは去ったと言われていますが、一過性の流行で終わることはなく、その後も市場は右肩上がりで成長を続けています。

とはいえ、まだまだRPAを試したことのない企業も少なくはないでしょう。改めて説明すると、RPAとは、人間が手作業でおこなっている定型的なパソコン操作をロボットに置き換えて自動化できるソフトウェアを指します。

パソコン内のあらゆるソフトウェアを操作することができので、例えばデータ入力や書類・レポート作成、メール送付、ファイル保存、異なるシステム間のデータ連携、インターネット上でのデータ収集、データ整理・加工(クレンジング)など、作業時間や頻度の多い業務を自動化することが可能です。最近では画像認識(ディスプレイ上の文字、図形、色)機能を持つ製品も登場しています。

RPAを活用するメリットは、業務省人化を通して「生産性向上」と「人手不足解消」を実現できること。人手だと何時間、何十時間とかかる作業を数秒あるいは数分で完了させられますし、事前に作成したシナリオ(作業手順書のようなもの)通りに作業をおこなえるので、ヒューマンエラーにありがちな「うっかりミス」も削減できます。もちろん24時間365日稼働可能です。比較的低コストかつ短期間で導入できることや、事前に削減できる時間とコストを見積もりしやすい点もメリットと言えるでしょう。

と、簡単にRPAの概要を紹介しましたが、これだけ普及していても、まだまだその活用法については誤解をしている方が多いようです。とりわけ目立つのが、「RPAは、経理部門などバックオフィス業務で使うもの」というものという思い込みです。

しかし実際は直接顧客と接するフロントオフィス業務でも使われていますし、ひと言でバックオフィスと言っても幅広い領域に導入されています。そこで今回は、オーソドックな活用法から意外な活用法まで、企業のさまざまなRPA活用事例を紹介していきます。

カスタマーサポートにおけるRPA活用事例

ある大手金融機関では、顧客からの問い合わせ対応業務にRPAを活用しています。問い合わせ内容は配送物の配送状況に関するもので、発生件数は1日に数十件。なかなかの件数ですが、以前は下記のフローを担当者の手でおこなっていました。

1)顧客データを管理するCRMシステムで顧客番号を確認
2)顧客番号をもとにExcelの配送物台帳で追跡番号を確認
3)配送会社の追跡サービスにアクセスして配送状況を確認後、顧客に返答

RPAの導入により、手間のかかるこれらの作業をすべて自動化。顧客から問い合わせの電話を受けた後、顧客名を入力すればすぐに配送状況を知れる仕組みを構築し、応答時間の短縮を実現しています。複数のシステムやWebサイト間のデータを自動取得できるRPAのメリットを活かした活用事例と言えます。

カスタマーサポートにおけるRPA活用事例計

カスタマーサポートにおけるRPA活用事例(イメージ)

新卒採用業務におけるRPA活用事例

意外なところでは、新卒採用業務にもRPAは活用されています。パッケージソフトの開発やシステム開発、基幹業務システム構築などのサービスを提供している株式会社クレオでは毎年1,000人を超える学生のエントリーに対応。複数の求人メディアを手作業で管理していたため、エントリーした学生のデータに重複が発生する、管理用データの作成・加工に手間がかかる、転記ミスなどのヒューマンエラーが発生しやすい、といった課題を抱えていました。

そこでRPAを導入し、下図のように複数の求人メディアからの学生情報の抽出、CSV形式でのダウンロード、ファイルサーバーへの保存、さらにそのデータを加工して管理システムへ取り込むまでを自動化します。

新卒採用業務におけるRPA活用事例(イメージ)

新卒採用業務におけるRPA活用事例(イメージ)

他にも、PDFのファイル名を変更してシステムへ取り込む作業や、面接で使う資料を学生・面接官の人数に合わせて所定の形式で印刷するといった作業なども自動化。先述のデータ重複やヒューマンエラーの解消とともに大幅な工数削減も実現し、担当者は採用広報の企画や施策、社員教育など、本来時間を割くべき仕事に注力できるようになりました。

今回はRPA単体での活用事例を紹介しましたが、RPAは他のITツールと組み合わせて利用することでさらに活用の幅が広がります。次回の後半記事で紹介します。

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